自動車ファンと 今後の環境対策ガソリンについて
 
〜わたしたちはE10で走りつづけることができるのか〜
第三報

(平成18年 12月5日 記)

第一報第二報はこちら

2006年も12月に入り 政府発表のE10開始年2008年まであとわずかになってきたところで新しい情報をみてもらうことにします。
「最終的にはガソリンはすべてエタノール含有ガソリンになる」ということは平成15年(2003年)にすでに決定されていることなので 今更動くことではありません。
では「どうやって走っていくのか」に関心を持っていただきたいのです。

鉱物資源を燃やして出る二酸化炭素を減らして 植物由来の燃料を燃やして出る二酸化炭素に置き換えようという
国家的世界的プロジェクトととして ガソリンにバイオエタノールを混合させる取り組みがすでに始まっております。
噛み砕いた書き方をしないと新聞の報道と似通ってしまうので わたし自身が理解している形 わたし自身の言葉でお伝えしようと思います。

いろいろな修飾される言葉がつきますが 「鉱物油(化石燃料)を燃やして出る二酸化炭素CO2を削減するために クルマのガソリンに植物から作ったエタノールを混ぜて 出る二酸化炭素の一部をエタノールが燃えてでた勘定にしよう。」
ということです。
同じ二酸化炭素じゃないの?という疑問は出ますが 国ごとに「化石燃料が燃えて出た二酸化炭素」を削減しようというプロジェクトですので 植物が燃えてでた二酸化炭素は もともと植物が光合成して作り出した炭素なんで「カウントされない」
という考え方らしいです。
ここにツッコミを入れても仕方ありません。 国を挙げて「そういうことにすること」になったので もう行く道は一本です。

さてH15年(2003年)の初めに お国が発表したことでは「2008年からレギュラーガソリンに10パーセントのエタノールを入れますよ」ということになってます。
このことに関しては 第一報第二報に書いてあります。「10パーセントも入れても 今その辺を走っている無対策の車両も大丈夫だということになってますけど 少なくともわたしらの好きなオートバイや古いキャブレター車などもダメになりますよ」
というようなことは 何年も以前からお伝えしてあります。

ところがもうH18年(2006年)も暮れようとしている今「当初の発表ではもう二年しかないじゃないか!」と思い 環境庁のHPをみてみましたら いろいろと事情が変わってきたことを発表してありました。

環境庁のHPで開示されている議事録をじっくり読みますと H15年の7月の末の議事録では
「まずE10では 過去に販売された車両ではゴム部品の劣化や点火時期の問題が出るために やはりE10に対応した車両(これは普通のガソリンでもE3でも走行可能)を普及させて それに伴ってE10を普及させていかなければならない
ということになってます。
車両の問題だけではなくて エタノールを10パーセント混ぜて そこに水が入ると ガソリンとエタノール+水の層に分離しちゃう「相分離」という現象が起こってしまうので E10をガソリンスタンドで扱う技術的なことを伴わせなければならない ということで
「まずはエタノールを3パーセント混ぜたものを普及させて世間の車両の10割がE10対策されたクルマになった頃合をみてから E3の販売をやめてすべてE10にしましょう」ということになったらしいです。

混ぜるエタノールを10パーセントから3パーセントにしたのは 販売する側が10パーセントでは相分離をきたしやすい ということと 現在走っている車両に悪影響を及ぼすということだけではなく 混ぜるエタノールを供給する側の問題
すなわち輸入したり 自国で生産するのが追いつかないということもあります。
E3なら 一応一部の(軽)車両を除いて殆どは問題が出ないし相分離も起こりにくいらしいです。 他のところで勉強しましたけど 一部の軽車両というのは キャブレター車でしょう。
E10の販売普及ステップの図(2003年7月作成)を上に載せておきますが 2006年にはE10対応車を販売しはじめて 2009年で全体の9パーセントがE10対応車両になるという試算でして 2016年にはクルマの7割がE10対応車になるので2016年にはレギュラーのE3を販売するのをやめてレギュラーはE10だけにする。
2020年に全車!E10対応車になった段階でE3プレミアムの販売もやめてレギュラーもプレミアムも
E10にするというタイムテーブルらしいです。
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/renewable/02/mat_05.pdf
興味があるヒトは↑をじっくり読んでください

E3も もちろんわたしらの車両にとっては 砒素を少しずつなめるようなもんでしょうが イキナリ2008年からE10に置き換わるよりはましかというレベルです。
エタノールは親水基をもちますので 2ストロークオイルの種類によっては乳化してしまう可能性があります。
もちろんガソリンタンクの内部も錆びやすくなるでしょう。
アンチモンなどの合金を侵しますし ゴム部品を腐食させますので キャブレター内部やガソリンの通り道を損傷する もしくは「朽ち」させるでしょう。
オイルシール類は従来のものではすぐに溶けてしまうでしょう。
特に4ストローク車では マフラー内部の腐食が進み「穴があく」ようになるでしょう。 マッハ等の2ストバイクだけの問題じゃなくて ハーレーやゼッツー CBに乗ってる方々 むかしの4輪車に乗ってるアナタ方にも興味を持ってもらわなければならないと思ってます。
とにかく関心を持ってもらわないと 何も対策できない と考えています。

「そんなのエタノールを除去する方法をケミカルメーカーが考えてくれるさ」
「エタノールを混ぜていないガソリンをスタンドが売りつづけてくれるさ」
「レース用のアブガスを手に入れればいいじゃん」
などという声が聞こえてきそうですけど そうなるためにも やはりユーザーレベルでの関心を高めてもらわないと わたしたちが これまでと同じようにやっていくことは不可能でしょう。
そこにまず 気持ちをむけてください。 誰かが何とかしてくれるよ で「他人事ですませられる事なんですか?」と 世に問うておきます。

んじゃE3はいつからはじまるの?ということですが すでに試験的にE3を始めているところもありまして
主に将来バイオエタノールをその地方の経済産物としたい地方から 自発的に販売している様子です。
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=7243&hou_id=6417

http://dic.yahoo.co.jp/newword?category=&pagenum=1&ref=1&index=2006000637
http://www.epcc.pref.osaka.jp/press/h16/0322/main.html
http://www.tokachi.co.jp/kachi/06nenkan/kanren/20061023/20061023.htm

恐らくは製造や輸入が落ち着き次第 あちこちのガソリンスタンドでも供給されるようになるのでしょう。
はじめはレギュラーにまぜて 余裕が出てきたらハイオク(プレミアム)に混ぜるでしょうね。



エタノール含有ガソリンが始まりました!

平成19年4月6日のニュースでは4月27日からバイオエタノール添加ガソリンを販売することになりました。 まずは文面からはレギュラーガソリンだけにETBEを7パーセント入れたものが出回るのだと思われます。 
一方では国内産のエタノールを3パーセント混ぜたものも出回る予定で 日本国内でも方式が二種類に分かれてしまう様子です。

以下 ニュースの転載

トウモロコシやサトウキビなどから作られる燃料、バイオエタノールを混ぜた「バイオガソリン」の試験販売が27日、首都圏50カ所のガソリンスタンドで始まった。バイオエタノールは原料となる植物が生育過程で大気中の二酸化炭素を吸収することから、地球温暖化の防止に役立つとして、環境省や農水省が積極導入を目指している。
 今回、販売されるのはバイオエタノールと液化石油ガス(LPG)を合成した「ETBE」をレギュラーガソリンに7%混入(バイオエタノール分は3%)したバイオガソリンで、価格はレギュラーガソリンと同じ。1リットルあたり10円程度のコスト増額分は国と石油業界が折半で負担する。
 東京都杉並区南荻窪の「JOMO Value5 荻窪店」では同日未明から販売を始め、店員が訪れた客にチラシを配って新燃料をPRした。
販売開始に立ち合った石油連盟の山田信夫部長は、「新しいガソリンなので受け入れるか心配して
いたが、お客様の声も好意的だった。環境意識が急に高まっているようだ」と一安心の様子だった

。石油業界は来年4月には試験対象の給油所を100カ所に増やし、本格的な普及に向けた取り組
みを急ぐ。

平成19年7月末日追記

とにもかくにもE3は流通が始まりました。E10に比べると恐らくは弊害は少ないものの
むかしの企画のオイルシールやキャブ内面に「良いわけがない」ものですので
わたしらのような愛好家は なるべく避けて使用するのが良いと思います。
一方ではバイオエタノールを産出するために 食料の価格が急騰しており
恐らくはバイオエタノールは食料対策のために「消えていく」と思われます。
じゃあエネルギー問題はどうやって解消していくべきなのか?と
そこには関心をむけていかなければならないと考えています。

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