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HX90が何故そんなにいいかっちゅうと 90ccにして二気筒エンジンであるということに尽きる。
ヤマハのツーストローク二気筒の味わいが90ccで楽しめるのである。 |
なんといってもこんな小さいピストンで元気に走るのである。 |
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ヤマハ90ツインシリーズ最終のデザインはRX350似である。 この前の型である AT90
とはタンク等のデザインが一新されている。
ヤマハで一番カッコよかった(と勝手に思っていたりして)頃のデザインである。 |
別に年代でバイク選んでるわけとちゃうけど この頃はキャンディーカラーみたいなのが多くて すごく華があってキレイだ。
ところが何を考えたかヤマハはこの時期を過ぎると 黒地に金の文字や マルーンカラー一色とかになってきて 地味になる。
損してるよなあと感じる単車が多い。 |
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あれば原ツーとしては最高かもしんないRD90。
機動性は高いし 信頼性もあるが HXに比べると華がないよなあ。 |
HXはフレームの溶接部分の処理がイマイチやったり、細部がチャチやったり メッキが弱かったりしたけど
立派に一台の単車としての魅力があった。
新宮市出張の際にはメインマシンとして出撃。 新宮1号と命名す。
現地での通勤に ツーリングに大活躍。 |
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熊野オレンジロードにて。
小さな街には 原2で充分じゃと思ったものの 紀南地方は雨が多かった。
やむなくツースト三気筒のスズキジムニーを購入す。(新宮2号) |
風光明媚な紀南の後も 出張人生が続く。 その際も常に出撃転戦を繰り返す。
写真は四国での映画“89”撮影中のスナップ。 女優さんのバイクの練習に使用。 (この後、この女優さんがマッハ III に乗るシーンを撮た。)
HXは女の子にも乗ってもらうことが多かった。 赤い車体がよく似合った。 (横のデブはスタントのオッサン。) |
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平成十年に 大借金して家を買った。
賃貸のマンションとシャッターガレージ2軒を解約してこれらをローンにまわそうというハラである。
家付きガレージといった夢のような物件を残りの人生を秤にかけて手に入れた。
スペースのかげんで泣く泣くHXを手放すことにした。 三回の焼き付きを経験したHXは85キロぐらいしか出なくなっていた。 ピストンもリングもシリンダーも出ないので
残りの余生は思い出深い新宮市で過ごさせようと思った。
結局 かつてお世話になった42号線沿いのバイクセンターコジマのおじさんに貰ってもらった。
新宮までのツーリングの後 電車で大阪へ帰った。
置いて帰ったのはHXのみではなく ひどく自由でデタラメだったあの頃そのものだったに違いない。

HXは今も熊野灘をバックに走っているのだろう…。
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