マッハスリーへっぽこトラブル捕物帖・その2!

 
 
特別付録「マッハ風物詩」・在中


 

ファイル4 「手裏剣」

 

 
トリプルミーティングの帰路には 魔物が棲むとかいわれちょったけんど〜。 ホンマにその通りじゃけん みんな気つけた方がいいけんね〜。

 
 
行きは楽しゅう走っていってよかったけんの〜。まあ帰りも楽勝よ〜って大阪隊の護衛と離れた後も気持ちよ〜く はしっちょったんよ。
ほいだらまずは青切符っしょ 次はバッテリー上がりっしょ…。ここまでは何とかなったんよね。 しかし次はどうしょーもなかったんよ。
 
バッテリーもなんとかなったなーって 走っとったら 急にアイドリング状態になって…一瞬ギアー抜けか〜って思ったら シフトアップしても アクセルふかしても 前に進まなくなって…。 ひえ〜と慌てて路肩に寄せたわいな〜。
ほいだらフロントスプロケのチェーンが外れているでないの〜。 んで入れようとしてもナンボやっても入らんのじゃ〜。 おかしいのーってスプロケカバーを外してビックリ!
 

 
フロントスプロケが無い〜!! 慌ててスプロケを探したわなぁ。 そしたら あったあった!
なんと 赤土の壁にフロントスプロケがドカッと刺さっておるではないか〜! 100キロぐらい出とったけん まるで手裏剣のごたあるよ〜。
 
めでたくスプロケは戻ったものの ナットの方が無い〜! そうこうゆうてる間に 高速道路公団のオッちゃんにみつかってしもうて トラックの後ろに乗せられてドナドナじゃけん・・。
 
トリプルスの帰りはやっぱり魔物が棲むよ〜。

 
広島県  月光(忍者部隊勤務)


傾向と対策



これも決して希ではないトラブルですね。これまでに4件聞いてますが 不思議なことに 誰もチェーンが後輪周りに絡まって転倒したりしていません。 いきなりニュートラルに入ったみたいになって アクセル吹かしてもトラクションが懸らないのでビックリするみたいです。
 
対策としては 時々スプロケカバーを外して 点検、増し締めをするしかないようです。

ロックワッシャーが入っている筈ですが 無い物も多く要注意です。スプロケは見つかることが多いようですが 18ミリナットは見つからないことが殆どです。

 


出かけるときは忘れずに→


部品と工具は旧車ツーリングの必需品ですが 18ミリのナットはふつうは持っていないことが多いです。 出かけるときは他の人の為にも18ミリナットを携行しましょう。

 


ファイル5 「ぐにっ」


マッハは旧車だといっても 細かいところは今時のパーツを使うのがいいと思ってたんですよ。 CDIにしても クラッチ板にしても オイルにしても今時の材質っちゅーかまあ クオリティーかな いいもんを奢ってやるのが愛情というもんだってね。
 
なにも昔のやり方に拘らずに なるべくストックの良さを残して今風のもんを使おうって…思ってたんですよね〜。

 
それで KAにね いいチェーンを使ってやろうと思いました。 街中で急発進したりすることが多いんですぐに伸びて駄目になるんで ゴールドのオイル封入式のごっついチェーンを奢ってやりました。 これが やたらカッコいいんで さあ試乗だって出たんですよ〜。 イキナリ高速に上がってはしってたんですがね なんか 操縦性が変わったんで 何が変わったかすぐには分からんかったんですよ。
 
ところが こう クラッチを握るたびに なんか クラッチのタッチが変わってきて…。 なんかこうフワフワした 今まで経験の無いタッチになって 不思議だな〜と思いながら走って帰ったんです。 家の近くまで来たところで 突然ぐにっとした手応えとともにクラッチが切れなくなって…。 ワイヤー切れだなあと思ってましたがねクラッチワイヤーを換えようとしてビックリ!
クラッチレリーズがちょん切れていました! どうやらチェーンが干渉して切れたみたいです。 なんでもいいもん使ったらええわけでもないですねえ。 とほほ〜。

兵庫県  トチロー(無職)


傾向と対策



むかし 東京でアニメーターになるんだと 単身上京した友達がいました。
半年ほどして 東京に遊びに行ったついでに彼のところに寄ると もともとガリガリに痩せていた彼はもっと骨皮状態になっていました。 聞けば金欠と 原画の締め切りでまともな物を食っていないとのことでした。 毎日煮込んだキャベツを食っているとのことでしたので 不憫に思い彼を中華料理屋に誘いました。 彼は大喜びで酢豚にかぶり付いていましたが しばらくして肉をすべて嘔吐していました。 もはや彼は油と動物性蛋白質を受け付けない身体になっていたのでした…。
 
書きながら不適切な例だなあと思いましたので このへんにしておきます。 え〜っと何がいいたかったのかというと ええモンを使えばええという訳ではないという話だったっけ〜。

 

フロントスプロケの少し前にクラッチのレリーズがあります。
かなり近いところにあるので カバーを外さずにごっついめのチェーンをつけたら 干渉していることに気づかずにクラッチレリーズを削り落すことになります。

 

モノによって今時の物を使うのは ストック信奉者ではない者としては賛成するところですが マッハ系は設計が古いんで こんな落とし穴もあるということです。
 
受けつけないところにええもんをあてがっても拒否されるという一例ですな。


夏休み特別付録・マッハ風物詩
  
へっぽこトラブル番外編  ファイル6・「セントエルモの火」

 
田舎が隠岐なんで 墓参りもかねて盆休みに帰省したんよ。
 
中国道をチンタラ走ってたらFZたらゆうガキ用の400に失礼な抜かれ方したんよ。 だらだら走るのん止めてKH500にカツいれてアクセル開けたったで〜。 ところがこいつがよ〜やるやつで 150キロぐらい出てもへーきでついて来る。 くっそーとアクセル開け続けたら 急にエンジンがガラガラいいだしよって…。 しゃーないんでアクセル戻したら手ぇ振って行きやがった。 くそ〜!
ペース落してもガラガラいうんでパーキングに入ったら…久しぶりにみたで を。 むっちゃ悔しかったけど キレイなんよなあ 火ぃ〜は。 やっぱり今時のバイクにはかなわんかなあ。

枚方市  さいとー (クーラー据え付け業)


この火はアクセル全開でガンガン走った後に見られます。
たぶん加熱したマフラーの中の余剰オイルやガソリンが燃えてみえる火だろうと思われます。 マフラーの開口部に奥から湧き出るように ポッ ポポッ と青い火が見えます。

← CGで再現してみました。
 

 


セントエルモの火でタバコを点けたら幸せになれるらしい。(大ウソ)

 


 
まあこれはトラブルというよりも、なごみ系の怪現象ですな。(だきつきを起こしたKHにとってはとんだ災難でしたが)カラカラになったマフラーから火の粉が 蛍火のようにでるのは 焼き付きかけている状態ですのでこれは要注意です。
また、怪現象シリーズとして、この他にヘッドライトレンズの中が水分で曇って照射野に変な影が見えるという「ブロッケン現象」もあります(うそです)
 
残念ながら 所詮 設計が30年近く前のものなので 今時の単車と張り合おうというよりも 一歩上の付き合いをして欲しいものです。