250、350系用レクチファイヤー製作企画 始動!!?

リプロ解放区で 御紹介した通り 
KA用の レクチファイヤーを牧野氏の御協力で
もうすぐ実行できそうなところまで
漕ぎつけてきたのだが
…あと1歩…
ダイオードの値段の折り合いが付かないので
一時は諦めようかと 思っていた…
ところが!当サイト常連さんのぺい氏の御協力で
(自分は全く座ったままで話しが進行している〜)
従来の半分の値段でダイオードを手に入れることが出来るようになってきた!
KAのレクチファイヤーがデリバリー開始となったら
これは紛れも無く彼ら二人のお陰です。

さて ここではぺいさんちのバッテリー過充電事件の
原因を探る過程を見て
「ああ 電装がわかる人の脳みそはどないなってんねんやろなあ」
と楽しんでみましょう!

以下彼のメール…

本日、KA用レクチ部品のダイオード、第2手配分
のもの45個入荷しました。私の、S1のレクチに、
今回のダイオードを使用して、
実験をしてみました。

効率がよくなったせいで、レギュレータで押さえる電圧が、0.5V上がってしまったようです。
オシロスコープで測定しても綺麗な波形が出力されていることを確認できました。

まさしく実験中の写真!
上の内容は もはや宇宙語になってしまっているが
レクチファイヤーが交流で来た電気を整流して
いる様子を 実験室にあるようなオッシロスコープで
チェックしているのだろう…
過充電の原因検索のため まずは純正のレクチを
オッシロスコープでチェックして 整流効果が
しょぼ過ぎる事を確認したので
わざわざ今時のダイオードで自作して 
実験するところから始まっている。

来週中に、小さな電圧計を製作して、液晶表示で
リアルタイムに バッテリーの電圧を測定できる
ものを製作して、ハンドルに取付けて
高速(高回転)連続運転して確認してみます。

古い単車の問題を確認できました。
ハーネスが劣化してきているので、ハーネス抵抗がおおきく、実際にレギュレータの制御に使用される
電圧が下がってしまい バッテリーへの充電電圧
のリミッターが、0.7Vくらい上がってしまっています。
このような状況で、連続してメンテナンスフリーの
バッテリーを使用した場合に 温度が上昇して、
逃げ場がないのでパンクしてしまうような
気がします。 
高回転で連続運転されるかたは、
まだ、メンテナンスフリーのバッテリーを使用しないほうがいいかもしれません。
(先日のパンクした私のバッテリーは、ちんちんに熱くなっていました)


なんだか分からんけど 今なんとかイケてるから
まあいいかなあと MFバッテリー入れているよなあ。やっぱりマズイかな〜

このあたり、ハーネスを今の電材で製作したものに
交換すれば改善されますが、なかなかね〜と
思います。

今回のレクチファイヤーも 性能がよくなると
レギュレターへの負荷が下がり 故障を減らす事が出来ると ぺい氏の弁。 なるほどなるほど。
走行性能ばっかり追いかけてたらアカンということ
か〜。W1クレージーズが各旧車用のハーネスを
出していたので それと代えてみようかなあ。


特別制御回路を入れた、レギュレータ、レクチモジュールを製作すれば、バッテリーへの負荷は確実に
減らせられるのですが、高価になるので需要は
発生しないと思います。

まずは、電圧計を取り付けて、高速連続運転で測定した結果を
また情報いれるようにします。

…その数日後 またぺいさんからメールが
届いたのであった。

レクチは純正のレクチを外し、適当なアルミ押し出し
型材が工場に転がっていたので、切断し
これに取付て、ヒートシンク代わりに使用しました。

右下が彼の作った レクチファイヤー。
自作デジタル電圧計も作ったようだ。
ナニが彼をここまで駆り立てるのか?

自作レクチファイヤー装着の図。

マッハのサイドカバーを開けたら往々にして
こんな触るのが嫌になるホコリまるけの(失礼!)
メカが剥き出しになるが その上に
やたらとピカピカの いかにも試作パーツだ!と
いわんばかりの電装品が着いている。

自作電圧計取り付けの図。

このゲジゲジ丸出しの むかしのエレキットか
エレクトロボードみたいな電圧計が眩しい!

彼はきっとPCがマイコンと呼ばれていた昔から
ハンダとお友達だったんだろうなあ…

関係無いけど SのメーターはW1SAと
殆ど同じ作りしているのね…

かくして彼は横浜近郊から長野県かどっかまで
テストフライトに旅だった!

新型レクチの走行試験から戻りました。
長野なんてとんでもありません。 
山梨県の富士山まで行ったら、
寒くなって戻ってきました。
(ワハハハ!)
約250kmの走行試験を終えてきました。

結果
1.自作レクチについては問題はない。
2.気温(温度)の上昇とともに、レギュレータによる
電圧制御がにぶくなる現象が確認できました。 
夜間より、昼間の猛暑の時は、0.7Vほど制御電圧が
あがりました。
3.レクチのダイオードモジュールは結構発熱する
ので、ヒートシンクの取付シャーシ(フレーム)
への伝熱冷却を考慮した、取付金具を検討する
必要がある。

今後の課題
1.レギュレータの取付金具兼ヒートシンクを
検討する。
2.純正ハーネスとの接続方法を検討する。 
コネクタを探す?
3.レギュレータを現在、入手できる部材で開発、
流用できるか検討する。
4.バッテリーの特性を調査する。 
走行中で、過充電となるのは何ボルトであるか?
…とこんな結果です。


夜が明ける前までは、気温も低く、高速を
6000rpm以上にしても、16Vにいくか いかないか
なので、平均的に15.5Vあたりを示していました。
しかし、昼間になり帰りの猛暑の中では、この値が
約0.7Vくらい全般的に上がっていきました。 
(夜中に走ったのん?うひゃ〜)
問題はレギュレータにあると思います。 
レギュレータを新規に開発する際に、抵抗部材の
選定の時に、耐環境温度に強い部品を選択する
必要があります。

この辺は牧野さんか 電装に強い人で無いと
分からないかなあ。
とにかくも かなり理系であるのは確かだ!

添付写真は、帰りの最後に高速道路を降りて
すぐのところで路肩に止めて写したものです。 
高速道路で6500rpm連続運転していたら
すこしの間、16.6Vくらいまで上がってしまう時が
ありました。 
その直後の写真なので
電圧が高い状態のものです。

0rpm.jpg
エンジン停止状態で、13.4Vとなってしまっています。
(これぐらいは元気がいいね〜状態です)
夜中はいつも、11.9V〜12.2Vくらいでした。

1500rpm.jpg
アイドリング状態です。 14.8V 高いですね〜

6500rpm
回転を上げてみました。 16.4V 
やっぱり高いですね〜

…ということで、会社に戻り、サイドレクチの
出力波形を測定し、綺麗な波形を出力して
整流していることを確認できましたので
レクチはいいと思います。

レギュレータを製作しなければなりません。
たぶん、レクチとレギュレータではレギュレータの
ほうが故障することが多いのではないでしょうか?
とくに、KAは機械式接点なので故障が多いのではないでしょうか?
でも、故障が目に見えていいかもしれません。

まずは、Sシリーズのレギュレータを製作、または、流用品をみつけて試験するようにします。
KAシリーズについては、もし、リブロがでていないのであれば製作します。

長くなってしまいましたが、また、進行したら連絡いれるようにします。

> いやいや まじめによ〜く頑張っておられますね〜。
> これも記事に使わせていただきます。
> レギュレターは やっぱり鬼門かもしれません。
> KHはKAよりも充電強い印象で 逆にKAは充電超よわです。
> レギュレターレクチ一体型なんて開発してもイイかも〜

昨日からバッテリー特性について調査しているところです。
どうも、過充電ということに対して調査しているのですが、
急速充電(大電流を一気にかける)等の文献しかでてきません。
高い電圧についてはなかなか出てこないのです。
レギュレータは、現在、ICレギュレータメーカーからカタログを
取り寄せしています。
ちょっと大きめのヒートシンク(放熱器)が、取付できるのであれば
レクチ、レギュレータの1体型も考えています。
手元にKAがないので、どうしてもSシリーズが先になってしまいますが・・・
また報告します。

> ところで 例の過充電の件は レギュレターの電圧が高すぎるんで
> 液式のバッテリーならOKでも MFはあかんと…そんな結末でっか?
> KHの人は結構みんなMFいれてるけどね〜
> レギュレターが壊れているという事は無いですか〜?

先日のMFバッテリーがパンクというか、放電して死んでしまった、
かつ、先日の走行試験に使用したレギュレータを調査しました。
サービスマニュアルのように、過電圧をかけた状態でのテスタによる
導通を確認なんて書いていますが、テスタによる一般的な導通チェック
では半導体が間に入っているので判断がつきません。 
よって、電圧をかけて、電流計で電流が流れているかでチェックをする
ことにより、正確な判断ができます。
ふーむ! その結果、壊れていました。 
DC21Vくらいかけても、電流はアース方向に流れませんでした。
よって、予備のものに交換します

(ココまでやって初めて もとのレギュレターが壊れているという結論に達している…
完全なる理系の人はやっぱりココまでやるんだなあ。)

レギュレータが壊れている状態で、前回は試験したので、前回の
試験内容はレクチのみの性能試験になりました。
電圧計に表示されていた値は、もろにレクチからの出力の値と
なっていたわけです。

よって、予備のレギュレータ(これは単体で動作確認OKのもの)
に交換したもので、近日、電圧計を取り付けたもので試験走行
してみます。 また報告します。

レギュレータについては、現在設計中です。
(基板を製作しないとだめですね!)

まあ そんなわけで Sシリーズ KHシリーズにも
リプロ化の火の手が上がってきたので
希望やアイデアをガンガン聞かせて欲しいものだ〜

電装ラボ2に続く
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