マッハIIIピンポイント整備入門

クラッチ板 とっかえ編

第四日目
さあ 今回で試走が出来る筈だ。
でも 液体ガスケットが完全に乾燥していないのに オイルを入れたりなんかしちゃったりして〜
ひょっとして後々オイル漏れを起こしたりしたら目も当てられないんで一週間乾燥時間をもうけて(実際には次の日でも
OKらしい) いよいよ最終日だ。
はやる気を抑えつつ 昼飯が終わったら ソッコーでガレージだ!

マフラーは かつて板金の上 拝み倒してメッキしてもらったものだ。
いろんな人に迷惑をかけつつ マッハをやっていられることに感謝し ドボドボに汚れ
たマフラー裏側を磨く。
研磨剤で磨くとキレイになるが メッキが無くなっていくので CRCで汚れを落として
拭き取った後 アブラ汚れの少ない布と アルコール性のクリーナーで拭き取ってい
る。 CRCで磨くとキレイになるが 拭き取らないと熱で揮発して曇ってくるからだ。
がび〜ん マフラー同志が干渉して メッキが飛んでる…。
君たち仲良くしなさい!
この部分が当たるのはKAの宿命か。
とほほほ…。 今回は当たらないように組んでみよう。
すると 今度はこの部分から錆びてくるんかと夜も眠れないよなあ。

磨きあがった 右二本マフラー。
うんうん いいぞいいぞ〜。
左は トリプルスまでに時間が有ったら外して磨くことにしよう。
とにかく早く付けて走ってみたいぞ!

デスビカバーは オイルポンプのチェックのためにしばらく外したままにする。
走ってはチェックし チェックして走らなければならない。
焼き付く時は何をやっていても焼き付くものだけども エアー噛みによる焼き付き
だけは どうあってもゴメン被りたい。
エキパイガスケットは ぺっちゃんこなので交換する。
エキパイフランジの締め付けも 走っては締め 締めては走ってフィットさせていく。
新しいものに換えることは こんないろんな点で馴染ませていかなければならない
のだ。
さて マフラーを付けようとしていたら こざるが一匹邪魔しに来たよ。
おい こざるよ おとーさんは忙しいんだから…。
この子らがバイクの免許を取る頃には こんな単車はどれだけ残っているのだろう。
いよいよ エンジンオイルをタンクに入れる。
内部を充分に洗浄して 乾かしておいたものだ。
オイルタンクの中も錆びることがあるし いつのまにかゴミが溜まってくるので
要注意だ。 ガソリンタンクにもオイルを入れておく。
エンジンが掛った後 エアーが抜けるまでオイルポンプからの供給がされないからだ。
オイルはやっぱり赤オイルだ。
赤オイルと 沿面プラグとジェットヘル コンペシールドを止められないんで
ぶっ飛ばすのはそこそこにしとかなあか〜ん。
オイルを入れながら ひょっとしてまた抜かなアカンことになるかもしれないんで
少しだけ入れておいたが…。
ミッションオイルは ヤマハのギアーオイルだ。
2スト車は ギアーオイルがキレイだと調子良く感じる。
1.6リッター入るらしい。
結構な大食いだ。
クランクのオイルシールがやられると急に減ってなくなったり 極端に汚れたりする
ので 時々は代えてチェックする必要がある。
そう言えばカワサキはギアーオイルって出していないんだね。
4ストオイルを入れておけということか。
ギアオイルは多分 ゲージを締め込んでチェックするのだろう。
ホンダは ただ乗せてディップさせて見る。
この辺はメーカーによって違うのだ。
SMにも明記されていないので 数回ねじ込んだところで見た。
間を取ったという訳だ。 優柔不断だ。 (どちらか誰か教えて下さいね)
バラす過程で折ってしまったスプリングは メーカーから出た。
ありがたやありがたや。
ブレーキペダルは 早めにワイヤーとのコネクターを外して 作業した方がよさそうだ。
さて 緊張のエンジン始動だ。
車体を振って ガソリンタンクのオイルをよく溶かしておく。
ピンゲルガスコックを開いて ガソリンをキャブに流し込む。
純正のコックはオフの無い負圧コックなので 嫌いだ。
でもピンゲルは予備タンがないので一長一短だ。
キーを捻ってキックをすると何事も無かったようにあっさりと始動した!
まずは いの一番にオイルポンプのエアー抜きをした。
アイドリングで オイルポンプのレバーを全開にすると オイルライン内に急速に
オイルが運ばれていくのが見える。
まるで心臓の拍動のように ライン内を満たしていく。
オイルがクランクケースまで 押し流されていくと一安心だが その後もオイルライン内
にエアーが入っているのが見える。
これは ポンプ内のエアーが 少しずつ押し出されるからだろうが どこかからか
エアーを吸い込んでいることも有り 注意して見ていかなければならない。
ケムリがガンガン出てきたら一安心だ。
オイルポンプからのオイルに ガソリンタンクに混合にしてあるオイルで まるで
火事か!と間違うほどのケムリだ。
よ〜しよし。 ここで気になる点火時期の調整をする。
左カバーを開けて タイミングライトで点火時期をチェックする
(注大嘘です スミマセン!)。
写真のように 少し進んでいる程度で 何ら問題なかった
SGローターが ピックアップコイルに合っているところで火が飛ぶので
タイミングライトで見ても 合っているに違いないと思います。ごめんなさいね!
)。
これはデスビキャップを動かすことで調整される範囲だ
(注!これも大嘘でございます。 デスビキャップは全く点火時期には関与しません。)。
これで デスビローターのギアー組み付けは 右ピストンの上死点をきっちり出して
作業することで ド素人にもうまくやれることが証明された。
試走までの作業時間約二時間半だったが…

これで 試走をしてOKなら それでクラッチ交換はオシマイ。 あ〜案外簡単にできたなあ お疲れ様でした〜で 終わりにするところだ。 このコラムを読んで挑戦し うまく行った人はこれでオシマイだ が ところが今回はこれで終わらなかった。 以前にも増してクラッチが滑るのである! 初めはクラッチ板にアタリが付くまで滑りやすいのかと 希望的観測を持ったが そうはいかないようだった。 この後は 参考までに書き加えておくことなので さらっと読み流して良いことだと思う。
残念ながら 続く!




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