Blow by Blow
「瓢箪から駒」
人生とは皮肉なもの。組織の犬で立ち回っているときは全く遊びに出る暇がなく、さあ晴れて抜け忍となり果てて時間ができた筈が今度は子供ができて自由に遊びまわる暇がない…。 年間走行距離も独身の頃に比べると年々伸び悩み暇を作って、何かにかこつけて乗るしかない悲しい状況となった。
ある日、スェーデンのマッハマニアから単車を買わないかとダイレクトEメールがきた。遠い北欧から「バイクを一台買わないか 都合で安くしとくよ」とは人を食った話だ…。
「おもろいやんけ ほな一台買うから スェーデンツーリングに行くことができるその日まで保管してくれる? 10年ぐらいかかるけど…」
(ハンドルの上のノブは何?チョークレバ−か…。この頃はまだよくわからないステッカーがサイドカバーに貼ってあった。)
「GAとA7とKAは本当の兄弟車だと感じるが KAとH2はぜ〜んぜん別物。異母兄弟といったところだねえ」 …むかしトリプルミーティングで誰かに聞いた。 感動的だったのはこの異母兄弟という表現を外国のファンも使ったのだ。 この感覚を確かめたくてGA5も買ってしまったというとカミさんに叱られるので 安くしてもらったんでやむなく買ってしまったと…。
この後、これら単車を積載した船はフランクフルト港経由で大西洋を横断し、パナマ運河を渡り、太平洋をまたまた横断して神戸港についたとさ。
おお 結構いいじゃないと感じるかもしれないが正直CB90JXのタンクの中がさびていない版程度のコンディションだ。 う〜んまた苦労を買ってしまった…。
キックすると ちょっとジャンジャンいうけれどまずまず圧縮もあるしすぐにもかかりそうな気もする。
最大の難点はメインキーが壊れているのでこれを都合しなければならない。 ウィンカーはA1もこれもないのでオーナーがそれほど乗っていなかったことがわかる。
ええぞええぞ〜牧歌的なハンドル♪
右ウインカーはA1も同じ。 ぱっと見た感じはメーターは動きそうだが信用してはいけないぞ〜
ん?タンクの上の空気抜き穴は何?差し込み部はなんかグジュグジュできしょくわる〜
でも結構タンクの感じとかカッコイイよなあ。
再塗装してあるので結構きれいなエンジン…
アクセルワイヤーは二本に分かれてキャブとオイルポンプへと繋がっている。 その間にクラッチワイヤーが入っている。
調子に乗ってキャブのカバーをはずしたらドロドロとミッションオイルが出てきたので即退却した。 キャブをいじるためにミッションオイルを抜かなければならないのか それともシールがいかれているのか…
ハンドル上の謎のレバーはやはりチョークレバーだった。さりげなくSとだけ書かれているところがマッハシリーズみたいだ。
そして もっとさりげなくタンクのグジュグジュドレーンが見える…
アベンジャーって?・・
このシールはもともとGA5のシールではないが…ちょいまち!アベンジャーって350のA7のことを言うんではないですか〜?
50cc版A7ってか? では具体的にこのシールが貼られていたのはどんな車種なんでしょうか〜?
フェンダーはステンレス製でまるでKAみたいだ〜。このオーバークオリティーがたまらん!
その上に貼られた現地のバイク屋のステッカーもグー!
シートは当然横開き…
う!なんかごちゃごちゃしてる〜 見なかったらよかったッス!
さあ、この絶体絶命・今までのパターンが通用 しないゲンツーを乗りこなす日が来るのか!? 危うしジロー!! つづく